【Aromatherapy】第3回「お風呂」から「アロマバスへ」【Relaxation】
夏も終わりに近づき、そろそろ秋の気配が近づいてきました。苦しい暑さも遠のき、湯船につからなかった方も、つかる日が増えてくるのではないでしょうか。そんな、湯船につかるだけの「お風呂」から、ちょっとした幸せを味わえる「アロマバス」をご紹介します。
全身浴・半身浴
お風呂には、体中の血流を促して、皮膚の代謝を促進するなど新陳代謝を高める効果があります。また、筋肉のこりや疲労を和らげるといった一日の疲れを癒す効果もあります。温泉は、お湯の成分によりこれらの効果を高めているのです。「湯治」という言葉があるのも納得ですね。普段の入浴に精油を加えることで、精油自体の薬効や香りによるリラックス効果を得ることが出来ます。やり方は簡単。湯船に精油を3−4滴垂らすだけ。ポイントは、精油はお湯に溶けないので、入る前に良くかき混ぜることです。
座浴
座浴は、半身浴よりもさらに少なめのお湯で行います。目安は、自分の腰骨がつかるくらいの高さです。このお湯に精油を2−3滴加えて行います。お湯の温度はやや低めの38度くらい。痔や膀胱炎などの症状の緩和に効果があると言われています。もちろん、これらの症状に対して治療中であったり、なりやすい方が予防的に行うことが前提です。座浴で「治す」というのは誤りなので、まずは病院に相談です。
男性にも効果的なラベンダーでのアロマバス。
北海道大学の宮島さんたちが行った研究1)では、ラベンダーでのアロマバスが健康な成人男女にリラクゼーション効果があったことを明らかにしています。特に、男性の場合、女性よりも入浴後の心拍数がさがったことが明らかになりました。仕事で精神が高ぶった状態を、ラベンダーの癒やし効果で、落ち着かせたということなんでしょうね。
暑苦しい夏には「ミント浴」
暑い夏の日も、湯船につからないとお風呂に入った気にならない!という方も多いはず。でも、身体を温めるのは重要ですけど、いきすぎると暑くなり、その後にクーラーをがんがんかけるのも、いまいちですよね。奈良女子大学の長野さんたちが行った研究2)で、ミントで全身浴をした結果どれだけ「涼しく感じるのか」を調べたものがあります。そうすると、人によっては「5度」まで体感温度を下げたそうです。これは、クーラーを効かせなくても涼しく過ごせる「エコ」な方法なのかもしれません。
いかがでしたか?今年の秋は楽しくなりそうですね!ひとつワンランク上をいくバスタイム。仕事で疲れた身体にアロマバスを楽しんでみてはいかがでしょうか?きっと素敵な癒し時間になること間違いありません!
今回ご紹介した論文
1)宮島成江, 森谷〓, and 阿岸祐幸. “心拍応答と気分の指標から見たラベンダー湯入浴のリラクセーション効果.” 日本生気象学会雑誌 34.4 (1997): 131-138.
2)長野和雄, and 渡邊慎一. “アルベンシスミントによる下腿温浴後の行動性体温調節抑制効果.” 日本建築学会環境系論文集 79.695 (2014): 93-98.
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マツイケンジ
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