【ネタバレ注意】Mr.Childrenニューアルバム&ライブツアー「REFLECTION」レビュー

 

ついにMr.Childrenのニューアルバム「REFLECTION」が発売されましたね。
前回の記事(【ネタバレ注意】Mr.Childrenニューアルバム「REFLECTION」候補22曲!)では、アルバム曲候補の22曲をあげていましたが、果たしてどの曲がアルバムに収録されたのでしょうか。発売前に行われたツアーの様子とあわせてまとめてみました。


 

ニューアルバムはなんと2種類!

引用:Mr.ChildrenオフィシャルYouTube

 

今回のアルバムは、これまでにない形態で、{Naked}と{Drip}の2種類が発売された。

{Naked}では前回の記事で紹介した21曲(記事中の16. NEW SONGと22. STARTING OVERは同一曲であったため1曲減)に加え、映画やツアーでの使用されていた印象的なピアノインスト曲「Reflection」と小田和正さんとのクリスマス特番用に準備された曲のデモから生まれた「街の風景(仮タイトルはラララ2)」の合計23曲が収録されている。CD2枚組といった形ではなく、ハイレゾ音源を含むデータがオリジナルのUSBで提供されているのも新しい試みだ。

{Drip}は上記23曲のうち、14曲がまさに「Drip」され、通常のアルバムとしてCDでリリースされている。「忘れ得ぬ人」以外の曲は、既にシングル、映画、ツアーなどで披露されているものばかり。熱心なファンであれば、既に耳にしたことのある曲をあらためて歌詞や細かなアレンジを楽しみながら聴くことができるだろう。また、初めて聴く人にとっても、Mr.Children&桜井ワールドに心を震わす納得の14曲がセレクトされている。

 

どんな曲が収録されたのか?

table1

 

「映画」は映画「REFLECTION」(Mr.Childrenファンクラブ限定ライブハウスツアー)での演奏曲、「ツアー」は全国アリーナツアー「Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION」での演奏曲に「◯」をつけているが、{Drip}の収録曲はほとんどがこれまでに披露されている。

{Naked}と{Drip}では収録曲の順序が少し違っているが、{Naked}の順序は、桜井さんがライブの最初で演奏することをイメージして作った「fantasy」から始まり、次のスタジアムツアータイトルである「未完」で終わるという、よりライブでの演奏順を意識したものとなっている。

音楽のバックグランドが異なる振れ幅の広い様々な曲が収録されているが、個人的には「REM」「I Can Make It」やプログレ色の強い「WALTZ」など、「深海」や「BOLERO」「DISCOVERY」の頃を思い出すようなクセのあるROCKに惹かれている。これからもっと聴きこみ、ライブで違うアレンジを聴き、どんどん新たな魅力が発見していくのが楽しみだ。次のスタジアムツアーでは、「シーラカンス」や「Brandnew my lover」「#2601」などと是非一緒に演奏してほしい。

今回のライブは、いつも以上に桜井さんのMCが冴えていたように思う。加えて、サポートメンバーとしてキーボードでSUNNYが参加していたが、キーボードだけでなく、彼のハモリは本当に素晴らしい。桜井さんも天才と絶賛していたのが頷ける。

 

初の試み①!ライブビューイング!!

引用:Mr.ChildrenオフィシャルYouTube

 

今回は、初の試みとして、全国アリーナツアー「Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION」の最終公演、6月4日(木)さいたまスーパーアリーナでの模様が、全国の映画館およびスカイパーフェクトTVで生放送された。

TOHOシネマ某所のSCREEN1という一番大きくて音響のいい場所で観たが、流れてくる観客の拍手や掛け声が映像の彼方の人のものなのか、そばにいる映画館の人のものなのか、わからないくらい没入することができた。映画館なのでさすがにスタンディングこそなかったが、拍手や掛け声は自然に起こっていたし、ライブ会場との一体感はあったと思う。ライブ会場ではちっぽけなメンバーの演奏も特等席で観ることができるし、この試みはとても良かったのではないか。チケット入手が困難なアリーナツアーではぜひ継続してほしい。ただ、映画「REFLECTION」を別の会場で2度鑑賞した時に差異を感じたのと同様、このライブビューイングもより小さな劇場・スクリーンで観た場合には、ここまでの没入感はないのかもしれない。今後もし同様のイベントがあるとしたら、大規模な映画館の大規模スクリーンで鑑賞することをオススメしたい。

スカパーでも同時に生中継されていたが、聞くところによると、映像のカット割り等は映画館のライブビューイングとは違っていたらしい。おそらく運営側もお茶の間で見るものと映画館で観るものを分けて考えていたのではないだろうか。

 

初の試み②!ハイレゾ音源!!

11393180_837256446350349_4732870236054915445_n

 

もう1つの試みとして、{Naked}の場合、全23曲がハイレゾ音源(96kHz 24bit)として提供されている。写真の三角柱のクリスタルにUSBが収まっており、その中にデータが収録されている。

まだハイレゾ音源を再生できる環境を持っている人は少ないかもしれないが、{Naked}というタイトルのとおり、楽曲の幅だけでなく、質という意味でも、より「裸(マスターテープ)」に近いものを提供したいということだろう。

今回は期間限定ではあるが、デモテープも公開されており、個々の曲の進化についても赤裸々に「裸」を見せてくれている。

ハイレゾ音源での提供やデモテープから最終盤への進化の過程を公開するという点では、ピーター・ガブリエルの「So-25th Anniversary Edition 」を思い出す。

今回だけの特別仕様なのか、これからこうした動きが広まるのか、気が早いが次のアルバムも要注目だ。

 


このアルバム作成で、桜井さんは、全てを出し尽くしたのでこれが遺作になっても構わない、みたいな感想を述べたらしいが、「未完」という曲のタイトルどおり、次はああしたい、こんなフレーズを使いたい、という思いは尽きることなく湧いているようだ。7月からスタートするスタジアムツアーでこのアルバムの収録曲がどんな姿を見せてくれるのか、また新曲なんてものが出てくるのか、ファンの楽しみも尽きない。

 

 

「(た)めいき」と「(I Can) Make It」の桜井ワールドに感動したらシェア!